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酒々井の夜明け

多様なレンズを通して鉄道を見つめるNikon持ちのブログ 

陰のむこうで その2

img088-501.jpg


そうして風がなびくとき




       _DSC5690-501_201810242259361e3.jpg
D4 ・SIGMA APO 100-300mm F4 EX DG HSM 制限50 の温泉津駅構内を後にする

 行程のスタートが8時台からという事象を迎えた朝です。出雲市のネットカフェで6時間ほど熟睡でき、体調もいいです。6時間もぐっすりできるところは珍しく、30軒以上ほど夜更かししてきた中で指折りの場所でございました。退店も夜明け前か真っ暗が殆ど。今日に限っては明るい外の空気のお迎えがあるなか出られます。但し書きとして生憎の曇り空。

 ぱっと見で1両分のボックスすべてに乗客がいるくらいで出雲市を出る3451Dで向かった先は温泉津です。ここで上りの9080レをアプローチします。狙いとしてはY字分岐器通過の速度制限から、必ず戻すために力行すると踏み、画面に動きを与えるカットを試みます。だいぶインフラとしては来てる歩道橋に着けばだれも居ません。欲しい位置で待つことにします。なんだかんだで最終的に集まったのは5人程度でした。


img078-501.jpg
F-501 ・Ai-S Nikkor 50mm F1.4
Film:SUPERIA X-TRA400

 今回、レンズ交換式のスチルは3台携行しました。小回りがききショルダーバッグ常駐ですぐに応戦できるGH3、確実に仕留めるためのD4、そして別の攻撃手段としてカラーネガで用意したF-501。なぜF2を起用しなかったのかは、気が早くKodak Ektar100を詰めてしまっていたからというのと、ワインダーと内蔵露出計の命中補正のためです。この3台で、瞬間ごとに猶予された、「間(ま)」に応じて使い分けます。
ここでは一番余裕のある状態で、列車が目視確認できる最遠の場所がホーム江津寄りの頭、そこから進入速度を考えて若干を挟み、切り取るレンジがD4の300mm、GH3の標準枠、そして間にあう余裕で振り返ってF-501によるすぐ真後ろからの後追い。些細でも大事なのは「そこでそれが運転されたこと」です。暖地は物量戦でいく、自分の撮影ができてると思えた一幕でした。文脈で難しく見えるかもしれませんが、写真機の長所とレンズ選択、相手の情報を得る事、そして被写体に潰されず慌てないこと。意識して訓練すれば、これはどなたでもやれます。

さてF-501とAi-S Nikkor 50mm F1.4のカットですが、Nikonは堅いといわれる所以がよくわかります。本音を申し上げればアルデンテよりも硬麺です。本レンズのロールアウトは30年以上前になり、適切な露出と適切なピントワークを施しもっとも適当な処方をした場合、現代のデジカメ並の絵が登場時から作れたということになります。勿論、ロットによればコーティングが変わっているので全部が同じとも限りませんが、この絵を重宝したユーザーは多いのではないでしょうか。

編集として軽くトーンは持上げております。筆者はこのくらいがお好みのラインです。


       _DSC5816-501.jpg
D4 ・SIGMA APO 100-300mm F4 EX DG HSM

 サンライズ出雲から乗り継ぎができる325Dで温泉津から引き上げ。浜田で途中下車しつつ、今年3月、キハ47の代走で選んだ場所がある雨の石見津田へ。ほかの場所も考えていたものの、そろそろアンダーパス等の屋根より高い位置からの撮影に飽きてきました。もっとも無難なポジションが組めるためと、益田~出雲市に限ってロケハンしていると、それなりに長い編成を東北本線のように、開放的な画面で狙うことが出来ない線区という事がわかりました。

しかしバリエーションと徒歩なりにカットは増やしたい、但し同じものは極力避ける。じゃあここしかない。

下りの9081レは、石見津田駅構内で15分ほど停車します。慣れた立地で2回以上のアプローチをしようというわけです。
ここは時季の草に悩まされたほか、川を線路が跨ぐ部分にコンクリートの支えがあるということ。上手くいけば緑をバックにしたDD51のカットが得られます。苦手なアウト側での置きピンのため再三の微調整をが概ね終わったあたりで、、、

これ、鏡餅になる。  もうこのままいくことにしました。
結果としては強さがあるだけの一点張りカット。うかうかはしていられません。すぐ後ろにある駅構内に目をやると、列車は停車する目前でした。



_DSC5860-501.jpg
D4 ・SIGMA APO 100-300mm F4 EX DG HSM

 D4は組んだまま国道9号を益田方面へ歩いていきます。片手に傘、ガソリンスタンド脇の細い道へ入り、DD51が見える場所を見つけると押さえます。制限時間が念頭にあり、ファインダーを覗いてから離すまでの時間を常に意識。益田寄りにある最初の踏切では水平すらも無視したカットを連発していました。
頃合いを待たずに退け。

      _DSC5920-503.jpg
D4 ・Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm F2.8D ED〈NEW〉

本命はそこじゃない。
 夢中で坂を上り右手の定番ポイントをスルーし、さらに奥の右手にある吹き抜けへ、先客がいらっしゃる中へお邪魔させていただきました。
上りの「スーパーまつかぜ12号」が軽快に走り去っていくといよいよやって来ます。かなりマージンのある状態で到達でき、急ぐほどでもと思ったりもしましたが、焦れば負けます。背の高いフェンスをクリアーするため、手持ちで行くことになったことは別にいいわけで、大きな問題は奥とのバランスです。
引きすぎるとバランスが悪くなりDD51が活きない、押しすぎると空間が活きない、ハイライト重視で露出を作ると手前が活きない。後日、客観的にみると脳みその中はこんな具合で展開しておりました。唯一そのとき考えていたのは一番真後ろのハイライトをどうしようかでした。後はDD51の重さで何とかなる。

踏切が鳴り出して、なにかあったかと思わせる時間経過を経て9081レが再び姿を現しました。足が遅いなりに、後ろのエンドが見えたあたりでシュートし、赤い塗装の色味だけチェック。なんと1.5秒(exifによる)の隙を許してくれるのですから可愛いらしく見えてきます。0角度手前でバリエーションを軽く、そこから越えた付近でハイライトの余裕を気にしながら容赦なく貰いに行くだけ。

見えなくなるまで思考を使わず後追いも、遠慮している暇があったのならD4の回転数を上げていき喰らいつかせます。いつになったら本機は私に最高のパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。



_1060547-501.jpg
DMC-GH3 ・LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.

 益田駅構内の信号機にトラブルが発生したという事で、3455Dが21分遅れで石見津田を出発しました。私が作った普通乗車券は益田までのため、どうにか、乗ってしまった限りは向かわねばなりません。
「この列車は本日に限り2番線に入ります」と、運転士から放送が、
空いてるところへ入れるのだろう、という憶測。まさか居るとは思いませんでした。

見覚えのあるものが左手に、そうです、9081レが1番線で抑止となっていたのです。この時間をご利用いただきまして、少しホーム撮りなど、時間が許しそうなかぎりで撮影することにしました。いつ出るかまでは予想が出来ないのでいいところで深追いはせず止めておきました。
遅れ対応に追われている駅窓口に申し訳ない気持ちを持ちながら、山陰・伯備線・新幹線経由で東京都区内の切符を手に入れました。




チャン!!
 改札・コンビニの斜向かいにあるベンチに腰を落ち着けてひとしきりした時です。コンテナを引っ張り出す音が死角から聞こえてきました。
(撮らないと)
今すぐ動かせる稼働機は直掩のGH3だけ。流れをみて、欲しいと思う絵は見つかるもので特に慌てず1/10sec付近でスローを切りました。

遅れている各列車を待つ乗客の中には「何の音?」という声もありました。新小岩・金町で聞きなれた身には1つの状況にすぎず、それもそのはずです。普段、あるはずのないものが居て、それが聞きなれない轟音をたてて出ていくわけですから。

巡り合わせで得られたこのカット。実を申せばこの行程で一番のお気に入りです。


 所定は3455Dの折り返しで戻る予定であったためプランの練り直しに。米子まで早く戻りたい気持ちと、晩飯代を浮かせたい気持ちを叶えるため(後々調べたら益田から乗っても特急料金は一緒の1300円でした)、2番線発に変更となった354Dで浜田まで。こちらは定刻で益田を出発しました。さすがに単線であるため、交換駅での遅れは致し方ありません。浜田からは、折角なので特急を。40分遅れの「スーパーおき6号」に乗り、車内で特急料金の値段を伺って米子まで買いました。この後なにもないと、再び腰を落ち着けてキハ187系のカットビ走行を楽しめました。


_DSC6032-501.jpg
D4 ・Ai-S Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5

 わざわざ来た道を戻るのは撮影回数の確保のためです。おととい夜更かしした同じネットカフェから東京を目指します。
仕事がある都合上、予定がシビアなため、駅至近で地の利が少しある岸本で手堅く発車シーンを狙いました。EF64のこのカットでもうゲームセット。根雨から人並みの移動手段を使いつつ、三連休初日を迎えた東京へあっけなく戻っていくのでした。


出雲市で夜更かしした2日目から、もう1度向かうことは出来ないか考え始めていました。その翌日には最終日の告知も。



・・・。
全日程において曇り


9月末までしかもたない



普段、その辺の流行りものは撮らないのに今回はなぜ穴が開くほどに調べ、狙おうと思ったのか





なぜ戦力を揃えてきたのか






(無いことを祈るが)もし同じような状況が起こった場合は同じ形態で運転されるのか






この先、このクラスの相手が現れることはあるのか。










なんのためにあそこへ4年行ったのか


プラン構築のさい、いつ片時も忘れないために、資料の目に見えるところに「自分の本心に従え」と書き記して置いたのが決め手だったかもしれません。






みどりの窓口は、目の前にありました。




つづく



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鉄道撮影と駅訪問を主体に活動中です。
今日も、きっとどこかの線路脇にいます。

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Party now(2018/10/26)
Body
・D4
・D700 × MB-D10
・F2 Eyelevel(black)
・F-501

・OLYMPUS PEN-D
・Konishiroku Pearl II
・Nicca Type-ⅢF
・LUMIX DMC-GF1(借入中)


Lens
・GN Auto NIKKOR·C 45mm F2.8
・NIKKOR H Auto 50mm F2
・NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4
・NIKKOR P・C Auto 105mm F2.5
・Ai AF Nikkor ED 300mm F4S(IF)
・TAMRON 02B

・Ai-S Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5
・AF-S Zoom-Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G ED (IF)
・Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm F2.8D ED〈NEW〉
・Ai-S Zoom-Nikkor 80-200mm F4
・SIGMA APO 100-300mm F4 EX DG HSM

・LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.
・COSMICAR TELEVISION LENS 25mm F1.4
・Industar61 52mm F2.8

・M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R(貸出中)

Scanner
・EPSON GT-X830

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