今年の煩悩のようなものを思い出しました。ストックからですが紹介したいと思います。

Ai Nikkor 55mm F1.2です。
短期間でしたが試用させていただいた単焦点レンズです。

まずが安定のF5.6から。線の確保は勿論のこと、半逆光ながらもディテールを維持しています。

F2.8にてハレーションを誘っても線は崩れません。なかなか凄いです。

絞り開放のF1.2では滲みます。人工物などの固い被写体では向きませんが、人物などは「写らせない」撮り方で上手く使えそうです。

1段ほど絞ると画面は安定します。深度の浅さで絵作りが可能ですので、積極的に使いたいです。

F11まで絞った作例です。WBを除けばまるで肉眼で見たままのようなハリを得ることができます。

F5.6での参考でもう1枚。

開放付近ではこういった崩した絵を作ることもできます。

開放で、ビビッドにしたものを1枚。

こちらはF11です。1ヶ所で4こま使いましたが、絞りなどでかなりの変化を手にすることができます。

F1.2ということはF2.8やF1.4よりも、さらに明るいことを意味します。そして深度の浅さもさらに浅くなります。

F2でここまで安定する画面が得られるのは大変驚きました。

光源を入れたF2での作例です。WBは4000K マゼンタ+1段

こちらは開放のF1.2 WBは同上です。

最後に参考で
56本目と同日に撮ったものを。
あり合わせだから大して無いと思ってなめて掛かったところで感想に入ります。
総合的に申し上げればかなり難しいクセ玉です。絞り調節での変化が激しいため、少し触っただけでは癖がつかみきれていません。
作例に羅列になってしまいましたが、簡単に区分けすると
・開放~F2辺りまでは絵やディテールが崩れる逃がし部分
・F2.8近辺は明るさを維持しながらディテールを出せる区間
・F4以降は絞るごとに、だんだんコントラストを確保しながらシャープネスがなだれ込む
といった具合です。
小耳に挟んだ話では、50mm F1.2の規格を開発する前に、Nikonが試作(?)したそうなレンズのようです。現行でリリースされた期間は1年もありませんので、後発レンズと歴史の波に埋もれてしまった規格では無いかと思われます。
何となく「悲しき兵器」と、そう呼びたいような1本でした。
最後にちょっと諸元
Ai Nikkor 55mm F1.2
最短:0.5m
絞り開放:F1.2
レンズ構成:5郡7枚
絞りばね枚数:7枚
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http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html最終更新 2019/11/15
- 2015/12/31(木) 22:07:48|
- レンズの話題
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はい。今年も残りあと3時間ありません。
ことしはしかじかの理由から、未レビューレンズ持参で、各種設定の実地テストで金町へ行ってまいりました。
ここへは本格的な撮影はD5000時代に来たきりです。背景の建物もここまであったかどうか、など、しばらくのブランクがあります。
金町はまだまだ伸びしろを感じます。
さて、今年は当該区間の北陸本線や信越本線を中心に、最後の日を見届けました。兵站もそこそこに、ぶつかって行った撮影だったと思います。あれ以来は北陸方面へ踏み入れておりませんので、次回は新幹線で向かおうと思っています。
新年度からは自ら「北陸の反動」と称して、自宅に居る時間が多くなりました。ウイルス感染症もやりましたし、自持ちレンズは3本リペアしましたし、小田原ターンもやりましたし、ともかく今年は殆ど白紙のようなものでした。
大みそかも訳あって仕事をしてきました。晩飯をかきこんでいまこの場におります。
食欲あって意図して動くことができて、これ以上の喜びはありません。来年こそはでかい病気なく過ごすことができればと願わんばかりです。
来年のこの記事は、もう少しいいことをここに書くことができますように。。。

それでは皆様、よいお年をお迎えくださいませ。 放問者
- 2015/12/31(木) 21:16:55|
- つまらない話
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前回の旅程は、かなり多様な事案から小田原でUターンとなりました。
ともかく今年最後にご紹介するレンズはこちら。。

TAMRON SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC LD Aspherical [IF] (Model B005NII)です。
35判では24-70mmにあたる大口径ズームレンズです。D300でレビューしていきます。

35mm時での開放です。
気にしてみない限りでは、なかなか安定どころをついています。

逆光の場合はゴーストも拾います。

絞り込むと、ハイライトからシャドーまで気持ちよくディテールが出てくれます。

F5.6まで絞ると線も安定し良好な画面になります。

手振れ補正のVCが搭載されているため、手持ちでもスローシャッターが楽しめます。

一番のメリットは、ワイド側が苦手なAPS-Cサイズでも35判で24mmを確保できる所だとおもいます。

ニュートラル路線な画面と線ですね。
惰性で停止線まで行けそうなので感想に入ります。
APS-C版24-70mm F2.8で、かつ手振れ補正まで入っている割にはコンパクトなレンズです。ワイド側の17mmで自重落下を防ぐロック機構も備えています。歪曲収差はワイド側で樽収差、テレ側のイトマキはほぼ見受けられません。
手振れ補正はシャッターボタン半押しから発動までには2テンポほど遅れます。速写が必要な場面では最大のストレスが掛かりますので、普段使いから手振れ補正OFFでの使用を推奨します。いざという時のツールにとどめておけば、かなりの飛び道具になり得ます。
18-55mmなどのキットレンズからのステップアップや、ボディだけ仕入れて標準レンズをお探しの方には少し手にとってほしいと思った標準レンズでした。
↓メーカーのページはこちら↓
https://www.tamron.co.jp/data/af-lens/b005/index.html最後にちょっと諸元
TAMRON SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC LD Aspherical [IF] (Model B005NII)
最短:0.29m
絞り解放:F2.8
レンズ構成:14郡19枚
絞りばね枚数:7枚
フィルター径:72mm
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http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html最終更新 2019/01/30
- 2015/12/28(月) 21:40:08|
- レンズの話題
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新津からのE233配給をゲットし、目的をなくしてしまった結果ここへ。
115系の3両が来ないかと本当は思っていましたが、案外といっていいほど107系の編成と塗装が画面で均衡をとってくれました。
- 2015/12/24(木) 20:43:19|
- JR系統
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D700 新金貨物線
・NIKKOR-H Auto 28mm F3.5
・Ai-S Nikkor 35mm F2
・NIKKOR H Auto 50mm F2(もしくは Ai-S Nikkor 50mm F1.8)
・Nikkor Q Auto 200mm F4
・Ai AF Zoom Nikkor 20~35mm F2.8D
・Ai AF Zoom-Nikkor 28-105mm F3.5-F4.5D (IF)
・Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm F2.8D ED 〈NEW〉
国道6号の●ンガーハットで思い出し、頃合いとみて、今回は大学3回生の後期制作を出そうと思います。
撮影時期の関係で、卒業制作を目と鼻の先に控えていたこのころ、やはり忙しかった記憶しかありません。お金もかからず何か撮影できそうなテーマということで、地元の新金線をチョイスしました。
毎年のように、大学内の同学科でも鉄ちゃんは居るわけで私の代も例外は無し。鉄道で制作を組んで来ることがだいたい予想はできておりましたので、「限られた時間と少量の戦力で、有効打を与えられる場所で迎え撃て」が常にどこかで控えていました。
結果として作ったのは「時間の操作」です。例をいうと、走行中の自転車から転倒する際、投げ出されるまでの間で生まれる あれ を自らの手で操りたかったわけです。
何分間に渡って踏切前で待たされたのかは、人によって感じ方は多様です。それで「もどかしさ」を感じる方もいるでしょう。
卒業制作で本当に撮りたかったものは、ひと冬で片付けられる程度の甘いものではありませんでした。北陸の撮影も絡んできて、そのまま制作を続けることは頓挫を意味すると踏みました。
そんな中で、高校の頃から撮りためていた「うしろのせかい」に白羽の矢が立ちます。列車の最後尾から景色を撮り、連続して見せる手法をいま見返してみると、3年後期の本作品が基礎を作っていたのではと感じます。
夜の撮影を躊躇なく実行するにあたり、分けて隔てたのは明るいレンズでした。
- 2015/12/17(木) 19:28:14|
- 作品といえそうな作品
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先日使った分の緊急レビューです。
つべこべ言わずに行きたいと思います。。。

Ai-S Nikkor ED 400mm F2.8(IF)です。
「ヨンニッパ」と呼ばれる大口径超望遠レンズです。総試用時間 16時間程度で気づいたことを書こうと思います。

まず絞り開放からです。
絞ったときのようなコントラストが得られます。

強光源時は諸々のガラスによる補正が期待できます。
未レビュー含めるとかなりのレンズを試しましたが、ここまで補正が効いたレンズはなかなかありません。

F5.6にて。

上のE5系と併せてガラス越しではありますが、こちらは遠景を開放で

F5.6まで絞るとかなり安定します。エッジも鋭くなく、よくチューニングされています。

さて、本レンズの真価ともいえそうな作例を出したいと思います。
光量にもよりますが街中の明るさでISO6400に抑え 1/160secを確保でき、線形によっては動体が狙えます。本レンズの押しと解像力に脱帽です。

こちらは純正のテレコンバーター「TC-301」を繋げた作例です。レンジが2倍になりますので800mm F5.6に化けることになります。
さすがに、手にして数時間の段階での選択か1段絞ったF8でのものでありますが、マスターレンズの実力を感じます。
感想が飛び出しそうです。
レンズの話題シリーズ史上で、最重量級のレンズをマークしました。重量はレンズのみで5㎏以上あります。
手持ちで試用した際、きちんとしたホールドは20秒前後が限度でした。地下鉄銀座線の渋谷駅で、浅草側のトンネルから駅に入線するまでの時間で左腕がプルプルしてきます。無理にMF追従は行わず、近いピント位置から回して連写する方法で当たりを得たりなどして、今回は対応しました。
外でまず「ヨンニッパ」と聞いて、暗所での撮影が思い浮かびます。
ゴーヨンこと、500mm F4でシャッタースピードが稼げない際は、少し寄りながらも本規格が切り札です。テレコンバーターでの使用も考えられていますし、伸びしろも十分あります。
ここで、
11本目 で紹介したAi-S Nikkor ED 400mm F3.5(IF) と、どっちか1本を取るかと聞かれれば、2つとも試用した身としては敢えて答えが出せません。撮影する被写体、気象条件、時間帯、移動手段、重量配分でいくら割くことができるか など、それぞれで得手不得手があります。
筆者の起用基準で行くとするならば、偵察を含め移動と会敵が十分想定されるならAi-S 400mm F3.5で、常時絞り開放で綿密な計画をたてての1点集中は本レンズで行くと思います。ちなみに解放では圧倒的に本レンズが有利です。
とにかく暗所での撮影に食欲が湧く
ヘビー級レンズでした。
↓メーカーのページはこちら↓
http://www.nikon-image.com/products/lens/nikkor/ai_nikkor_ed_400mm_f28s_if/最後にちょっと諸元
Ai-S Nikkor ED 400mm F2.8(IF)
最短:4m
絞り開放:F2.8
レンズ構成:6郡8枚
絞りばね枚数:9枚
フィルター径:52mm(差し込み式)
INDEXページはこちら↓
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html最終更新 2020/04/28
- 2015/12/10(木) 22:55:20|
- レンズの話題
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シフトレンズのレビューで来て以来の「北とぴあ」ですね。
ここで束の間の休息です。
- 2015/12/08(火) 22:36:56|
- JR系統
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師走です。絶賛わたしも小走りです。
今回ご紹介するレンズはこれです。

SIGMA AF 500mm F4.5 APO ZENです。
1990年ごろにリリースされた超望遠レンズです。

絞り開放は安いテレコンバーターを差したような絵が出ます。ほどほどにコントラストが乗っています。

逆光時はゴースト、フレアを相当拾います。500mmですので1/180secがいいところです。

この長さになると、かなりの圧縮ができます。

どうなんでしょう? ヌケがいまいち?

F8まで絞れば妥協ができそうです。
稼働率が殆どなくなってきたので感想に入ります。
どんな意味かはさておき面白い玉です。搭載されているAFはD700のAF-C+9点でも食いつきがよく、構図に集中させてくれるところは貢献していると思います。三脚座の位置からいくと、手持ちでMFを回すのが難しいため助かります。
画面の実用はF5.6スタートと考えていいでしょう。現状で150-600mmがリリースされていることを考えると、それらを起用させる方が全体的には良い判断です。
ですが本レンズの登場当時は500mmという数字が出せるレンズは、短い玉をテレコンで上乗せさせるか、車が買える価格の純正レンズのみです(ここでは35判のみで考えた場合)。
そういった意味では、低価格でF4.5からスタートできる点は評価できます。400mmよりも長いレンズを広めた1本ではないかと思います。
最後にちょっと諸元
SIGMA AF 500mm F4.5 APO ZEN
最短:5m?
絞り開放:F4.5
INDEXページはこちら↓
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html最終更新 2019/01/30
- 2015/12/06(日) 21:05:40|
- レンズの話題
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はい。晴れましたのでリベンジです。
展示のための回送もちらっと撮りましたけど、その辺は次の「54本目」にでも。
- 2015/12/04(金) 21:02:59|
- JR系統
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今年も無事にこの日を迎えることができました。早いものでブログ開設4周年です。
毎年やっているこの記事の画像で、実は1個の何かを作っています。思い出したように今朝からHDDをひっくり返し、やっとこさ引っ張り出してきました。こちらは、卒業制作を提出した後でまた撮影に行った、いわば「未成線」部分の1コマです。
勿論のこと、どこで撮ったかは公表しません。敢えて大きく情報を与えないことで、観賞した皆様の中にある「持ち物」で作品が初めて見え隠れするというのが、私の「うしろのせかい」です。
目に見えない計略は、おのれ自身です。
まだまだ止まるわけにはいきません。各方面においても、しばしのお付き合いをよろしくお願いいたします。
放問者
- 2015/12/03(木) 12:08:55|
- つまらない話
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