鉄道写真まわり 第2段です。
前回は停車中でしたので今度は「走行中」の列車の撮影方法について触れたいと思います。
まずはどんな場所で撮影するかですが、ざっくりいうと駅の先端か駅間になります。この昨今、駅名や路線名に「撮影地」とつけて検索をかければ、たくさん出てきます。近所で良好な場所をまず探すのが手頃です。
当ブログにも、どういったものか少し用意がございますので、カテゴリの「撮影地ガイド」にも飛んでみてください。
また解説に入る前に、
疑問が発生しましたら他媒体を参照したり、ご自分でやり方を開発したりして、本記事群はあくまで「きっかけ」としてください。
このほか、解説で制作した作例でございますので、結果が満足な完成度でない場合が多々発生いたします。目的を設けて動き、設定してしておりますのでこの点もご容赦ください。

プリントを踏んでマージンをとって枠内に収めればいいのは変わりません。
停車中と違うのは
相手は動いているということです。列車の頭と最後尾が画面内のどこに来るか想像しながら、画角を決めます。まずは本数の多い路線(出来れば進入スピードもだいたい一定の場所)で練習していくといいでしょう。
つかうシャッタースピードですが1/500secか1/1000sec以上が原則になります。被写体ブレにつきましては、デジタルの場合は塗装の境目等を拡大してみますとわかります。
安全に関しては、とにかく
線路に寄り過ぎないことが大前提になります。また駅係員など、指示があった場合はそれを優先とします。
あと差し当たってあるのは現場の定員です。撮影スペースには限りがあります(先着順)ので、譲り合っての撮影が絶対になり、余裕があったら後付を入れてあげるくらいはあっていいものです。
つねに周りの状況は把握できるようにしておきましょう。
下はありそうないわゆる失敗例です。

後ろが切れている

先頭が切れている

複線でありがちなのはこれです。これは「かぶり」とも言われ、こうなればどうしようもありません。諦めます。
今回のヒント
良好な編成写真はどんな所に気を使って撮られているか調べてみましょう。
この2018年に203系の2次車が出てくるのも珍しいかと思います。当時、私がCOOLPIX P5100を使っていたころの失敗らしい画像を今回は使いました。失敗を敢えて撮ると失敗に見えにくいのでなかなか難しい。。。
- 2018/04/22(日) 12:18:30|
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新年度ということで、初心らしいことを取り上げます。

今回は、50mmの使い方をビギナー向けにざっくり解説します。
簡単な特長としては、望遠、広角の誇張効果がないスタンダードなレンズです。いまの大学の写真学科でも渡されるレンズは恐らくこの50mmです。APS-C機では35mm程度、M4/3では25mmのレンズを用意すると本記事と同じ結果が得られます。

手前、奥に情報を入れることで広く見せることができます。絞りはF8、F11など絞り込んだ数字にします。
ここでは列車の先頭から7両目まであることで画面内に距離が生まれ、空間がうまれます。建物の存在も同様です。

こちらも同じやり方です。この場合は明暗差でみせています。

今度は撮影対象に寄ってみます。
設定はF2.8付近で明るさを活かしてぼけを作り、ここでは望遠レンズ風に作っています。

これはその逆パターンです。大胆に前ぼけがあることで、目線を奥の遮断機付近に誘導させることができます。

少なくともNikonの50mmは0.6mか0.45mまで寄れます。被写界深度を浅くとってマクロ風にみせることも可能です。

改めまして申し上げますと、広角のパース、望遠の圧縮効果がありません。
引いた絵から徐々に寄った絵までのせたところで、最後に解説いきます。
標準レンズの50mmは47度の画角(見えてる範囲)の中で常に撮り手が動くのと、被写界深度のコントロールが重要になります。
まだ慣れない方にはすぐピンとはこないと思います。もし撮影時に余裕があったときは、時間をかけて丁寧に撮るように動いてみてください。この繰り返しで頭に写せる範囲がわかってくるようになり、先読みで動けるようになります。

こちらはISO3200で1/60sec F2.8です。街中の明るさですと夜間でもISO3200で おおむね手もち撮影が可能になり、撮影できる時間帯を伸ばせます。
手ブレ回避の目安ですが、焦点距離の数字より高い数字(50mmなら1/60sec)で撮影していけば問題ないといわれています。過信せず、安全圏の数字を確保するか、きちんとホールドしてブレを防ぐようにしてください。
この50mmのメリットは安いコストでF1.4ないしF1.8の明るさも同時に手に入ります。今記事で使用したレンズであります「Ai AF Nikkor 50 mm F1.8D」は、新品でも2万円程度、中古では1万円台で手に入る手頃なレンズです。
今回のヒント


↓本レンズで撮影したものが、こちらからも見られます。お時間がございましたらお役立てください。
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-entry-858.html↓50mmの作例をもっと見たい方のために別規格の50mmを紹介しているリンクを用意いたしました。
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-entry-584.html最終更新 2018/05/01
- 2018/04/04(水) 22:53:03|
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はい、タイトルどおりの事をしていきます。
前回の2月頭に山陰へ行った回で使った『写ルンです1600 Hi・Speed』の処理が上がってきましたので中身をお見せしたいと思います。

「現像のみ、データで欲しいのでCDをつけて」とオーダーしました。そうしますと、入れ物から取り出した中身がこのようになります。
※52mmのレンズキャップは念のため大きさ比較に。
CDの下にあるものがネガで本来の原本です。

インデックスもついています。画像データだけで日付等はついてきませんので、忘れないうちに何らかの形でメモを挟んだり、直接入れ物のビニールに書き込んでもいいかもしれません。
初回の場合はPC内で専用のメニューをインストールする作業があります。左下の「画像を書き出す」で任意のフォルダを指定しますとコピーができます。入っているデータは1840×1232ですので、2Lサイズ程度の出力にも使えます。
データをリサイズした中身はこちら

煙突の排気を描写している辺り。さすがです
-501.jpg)
晴天下の様子。
-501.jpg)
無限遠メインで狙ったものを。今月末でここの線路は地図から消えます。

行きがけのサンライズ出雲で撮ったものです。
真っ暗なシチュエーションですとシャドウ部の情報がありません。ラチチュードの限界ですね。
ラチチュードは、ネガフィルムが持つ露光の過不足を調整してくれる許容範囲です。露出を組み立てる際に「ここまでの間で」といったような停止線と言ったところです。写ルンですは露出が固定ですので、それの過不足の範囲を超えてしまうとこのような画像になります。
上の煙突のカットは逆に明るすぎていて白のみとなり、空の情報がまったくありません。
お値段へ行ってみましょう
現像代 700円程度
CD書き込み代 800円程度
※写ルンです(1000円程度)は別買いです。このプランはプリントを指定していないため、プリント代金を含みません。
あわせて
1500円程度になります。お店・DPEによって値段が変わりますので、依頼する際は
必ず見積もりをとってください。
最後に先日、大学時代の同期にお会いする機会があり小耳に挟みました。同じようなプランを依頼してCD化し、「ネガはいりません」と言われたケースがあったそうです。これには私も衝撃の裏に「しょうがないな」がありました。
いわば「果実はいるが(それが成る)木は要らない」
といったところですね。CDに万一なにかあった場合、原本であるネガが頼りになります。CDで画像をみてピックし、ネガをDPEに持ち込んでプリントももちろん可能ですので、もしそれが大事なものでしたら
必ず保管してください。
今回使用した『写ルンです1600 Hi・Speed』の製品紹介ページはこちら↓
http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/utsurundesu/superior/1600hispeed/index.html3月末で出荷終了になる製品ですので、ご興味がございましたらお早めに入手を・・・。
※ISO400のシンプルエースは今後も手に入ります。
今回のまとめ
お出かけのお供に無二なお土産を残しませんか??
- 2018/03/13(火) 18:45:30|
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いろいろ込み入った解説に行く前にこれを挟みたいと思います。
ここでは、同じ場所からレンズの焦点距離を変えて撮ったらどのように変わるか、かなり簡単にざっくりと解説いたします。
広い焦点距離から沢山並べて行ってもいいのですが、比較的メジャーな数字を抜粋してシンプルに載せたいと思います。

24mm

50mm

135mm
焦点距離の数字はFXフォーマットです。
数字が小さいほど
広く撮影でき、数字が大きいほど
狭く撮影できます。
24mm・28mmなど、だいたい50mmより数字の小さいレンズは
広角レンズと呼び、50mmよりも大きい数字である135mmなどのレンズは大まかに
望遠レンズになります。
なお、50mmは一般的に
標準レンズと呼ばれます。
広角レンズ は四隅が外側へ引っ張られるパースペクティブ(「パース」と呼ばれる)が発生し、手前の物と奥で遠近感が作れます。ここでは手前の建物と奥の橋で距離が生まれ、画面内で広く見せる事に貢献しています。
標準レンズ はパースペクティブや圧縮効果がありません。だいたい「見たまま」か少し凝視したくらいの画角になります。
癖がないため、寄ったり引いたりして多彩な表現を作ることができます。
望遠レンズ は前後の情報を圧縮して引き寄せる効果があります。橋の向こうにある建物や、ひとつ奥に見える橋を近くに捉えています。
まだまだ奥深いのですがこの回ではここまで。
今回のヒント
この記事の画像を、すこし離れた位置から見てみてください。
制作側としては月に1回以上のペースでご紹介できればと考えております。しばらく基礎的な内容を続けますが、いずれ・・・。
- 2018/01/19(金) 21:00:03|
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過去記事の使いまわしでございますが、こちらでカメラの結露対策を膨らましてご紹介いたします。
更新しているこの時期は雪のシーズンです。悪いコンディションでの撮影含め、やる際は自己責任でお願いします。

用意するものは
・ F・Rキャップ
・ 乾燥剤
・ タオル
・ ビニール袋(ボディが入りきるもの)
★手順★
しまう前・屋外での撮影が終了したら、レンズとボディは
ばらさずに駅構内のコンコースといった気温のあまり変わらない屋根のある場所(雨雪にさらされない場所)まで移動する。
・良さげな場所まで来たら、ばらして速やかに水気を拭けるだけふき取る(ふき取ってばらすもアリ。そこは濡らした規模に応じて)。
しまう時・ボディキャップを付けたら、以下のように包みます。

タオルの上にカメラがくるようにして、乾燥剤はキャップの前に置きます。
気密になるアイピースがついている機体の場合は外しておきます(アイピースと接眼ガラス間での結露防止)。

包むようにタオルを包んだら、あとは袋にいれるだけ。
出来るだけ大きさに余裕のある袋を選んで、ほぼ完全に密閉できればOKです。
その後は暫く(少なくとも2時間前後)は使用不能にさせておきます。ノンストップで撮影を続ける場合は、できるだけ予備機の携帯をお勧めします。暖房の効いた部屋に暫く居る場合は、出来るだけ鞄の中で外気の影響を受けにくい場所に置いておきます。
かつて結露でD700を故障させたことが3~4回あります。修理費はさておき、事前にやれることをと思いこれに行きつきました。

先日、無対策でどうなるか試しました。
1時間半くらい雪が降る上毛高原でD4を出しっぱなしにして撮影。引き上げたら水気を拭き取って何もせずに鞄に入れました。

3時間弱して鞄から出して様子を見てみます。無事にチルドから解凍されていました。機体の温度が戻りつつあったので、この後は水気を拭き取ってしばらくそのまま放置しました。
これを幾度となく繰り替えていたら以前まで主力で使っていたD700は故障しました。
今回のまとめ
少なくとも空調は避けて通れません。多少の初期投費で守れる機材があります。
なお、独断による行動及び提案なので、
自己責任でお願いします。そのままにしておくよりは、、、程度にご参考にしていただけたら幸いです。
ならびに
まだ北陸・上信越地方でしか試していません。その点は補足で付け加えておきます。
- 2018/01/05(金) 00:49:13|
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