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酒々井の夜明け

多様なレンズを通して鉄道を見つめるNikon持ちのブログ 

2017年4月8日 583系最終運行

1-2000-501.jpg

Nikon F  Kodak400TX(D-76 20℃ 手現像)
NIKKOR P・C Auto 105mm F2.5



一先ずは友の誘いがあってこそです。

 2016年度にメンタルを大きく壊し、仕事を除いては人ごみを避けるように自分の写真を探していました。

卒業制作や北陸の経験で得ていった手掛かりのない微塵の切れ端の具体化なんですね。どうして向かおうとするのか、なぜ、誰に依頼されたわけでもなく自分の道具をもっていくのか。探求心の中には猜疑心も紛れていました。



 583系の最終運行は秋田-弘前間を2往復するものだった記憶があります。
上野から東北本線、仙山線、奥羽本線経由で前日から上がっていき、一日中乗り通しの前乗り。
翌朝の始発列車から陣場の有名ポイントで弘前行きの往路を手堅く仕留めます。撤収後は陣場駅に戻らずそのまま歩いていき、下内川の橋から狙える場所で復路、バスに有り付けることが許され白沢駅でしばしの待ち時間を挟みました。


 2回目の往路。連れの判断で下りたのは二ツ井でした。駅からはさほど距離は離れていない場所で、踏切からアプローチします。ポジションに余裕があったためデジ枠のD700のほかプレートにトライXを詰めたFもセット。線形は後ろが巻き、練習電で横マージンと、ピント確認を腑に落ちるところまでシビアに確認しました。特になにか思い残したり、心残りをもつことは決してなく。客観的に見て、自分はこの上なく集中していました。

D7000の動画枠も据え付け701系、E751系の特急「つがる」の通過する速さをよく観察し、録画しながら通過速度のパターンを割り出しもします。これはあることへの貢献につながります。


 頃合いはいずれやってきます。相手はいま幕引きを迎えようとしている昭和を代表する車輛。こちらの写真機は今もNikonの歴史で絶対に外すことのできない「はじまりのFマウント」。撮り手は平成生まれのJR世代。いまここで、決別の時です。

踏切の警報機をまえに遠くから接近がわかりました。奥の架線柱に583系の顔がかかったら連写をスタートさせ、7発目前後で当たりが得られるよう調整していたD700は、そのままバッファいっぱいに。Fは105mmのまなざしでワンショット。下してすぐ、「行けたな」と感覚を手にしました。

遮断機が上がると、すぐ後ろにあるトンネルの出口からはロングトーンの警笛が聞こえました。




 連れと称した友とは最寄りの二ツ井でそれぞれ別方向への列車で東京へ戻る運びとなりました。私は横手を経由して北上へ、友は花輪線を回って盛岡へ。
翌日の帰りがけに秋葉原でD-76を仕入れて液溶きだけ済ませておきます。明くる日には最も慣れた処方の「20℃ 6分45秒」で、定型を守った連続撹拌は、時おり底面に液を叩きつけるようにして手現像です。フィルム装填から撮影、現像までを自分の手で。できればこれはどこかの暗室でじっくり焼いてみたいものです。

なぜFにトライXだったのか。これも歴史を今に繋ぐ息の長い銘柄であります。それは言葉をつかわず、撮り手によってフィルムへ光を通し、写真で語り継がれるものです。曇り予報を知り、私自身としての撮影と最後の邂逅に相応しいと起用し、国鉄時代を一切知らない身として1/1000秒だけでもそこに行ってみたかったのです。



 583系が現役だったうちにここまでのスキルを蓄え、来れたことにおおきな達成感がありました。最初は東十条での後ピンの大敗北で始まり、大雪の川桁や、ひと月の入院生活をへて退院2日後に行った東浦和や、、、満身創痍での2016年夏。

自分史上でも指折りの大勝負となった案件でありました。





  1. 2019/04/07(日) 23:58:39|
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2015年2月14日 旧信越本線351M 妙高山バック

_DSC1155-501_03.jpg

D700
NIKKOR-H・C Auto 50mm F2

『週末パス』を握り、風邪薬と板チョコをお守りとし、軽井沢から普通列車を乗り継いでやって来たのは黒姫です。

その駅からの道すがら、脳内反射よりもはやく地面に膝から落ちて手をついていました。見た目は普通の舗装道路。そうだ、ここは雪の国。悟るのにこちらも時間は要しませんでした。しかし滑りますので湿った空気を吸い込みながら、だいたい下を見て歩いておりました。

現場に着くと同時にただ淡々と。
山の心配をよそに確か目的は189系の妙高号だったはずです。しかし、画面ですら雲行きが怪しく、本番では妙高山も上半分が隠れてしまう始末でここでの良カットは後追いの351Mでした。


そこに右手人差し指が乗るわけですから。いかに撮影時の状態を通常へ近づけることができるか、基本的に普段どのような過ごし方をしているか。特別なことはなにも。両手で持ち帰ることが出来ないからこれに全てを預けます。
いつか迫ってくるものを飛び越えねばならない時が。この感覚はわかる者にだけ頷くことがあるであろうもの。


下をみれば足が2つ、手には写真機、目の前の光景を受け入れ続けております。あの日から今までこうして地続きであるのだなと。あの最後の1年を、最前線の中、ほぼ1台で戦い抜いたうちのD700もかれこれ運用年数が7年を迎えました。

今日では表舞台にD4が、自分史で生き続ける本機は最後の切り札として、物静かに運用されています。






何気ないその世界のなかで こうして訪れた運命の1ヶ月前 

時計の針はとまらない


  1. 2019/02/14(木) 15:02:31|
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続・陰のむこうで

        KIMG0205-501.jpg


海の詩 そこはかとなく迎入れたり

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  1. 2018/10/28(日) 14:33:30|
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陰のむこうで その2

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そうして風がなびくとき



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陰のむこうで 

_1060350-501_201810241456489cc.jpg

だだそこに行きたいんだ。





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  1. 2018/10/25(木) 20:11:00|
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Party now(2019/06/25)
Body
・D4
・D700 × MB-D10
・D7100
・F2 Eyelevel(black)
・F-501

・Konishiroku Pearl II
・LUMIX DMC-GF1(借入中)
・Zenza BRONICA S2(入場中)

Lens
・GN Auto NIKKOR·C 45mm F2.8
・NIKKOR H Auto 50mm F2
・NIKKOR-S・C Auto 50mm F1.4
・NIKKOR P・C Auto 105mm F2.5
・TAMRON 02B


・AF-S NIKKOR 24-120mm F4G ED VR
・Ai-S Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5
・Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm F2.8D ED〈NEW〉
・Ai-S Zoom-Nikkor 80-200mm F4

・LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.
・COSMICAR TELEVISION LENS 25mm F1.4
・Industar61 52mm F2.8

Scanner
・EPSON GT-X830

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