FC2ブログ

酒々井の夜明け

多様なレンズを通して鉄道を見つめるNikon持ちのブログ 

レンズの話題 113本目 【M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8】


大人しくはしています。







_DSC7054-3400.jpg

M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8です。GF1でレビューしていきます。

データはすべてsRGB。無記載は5000K~5200Kで撮影しています。





P1130687-501.jpg
F5.6時の画面からいきましょう。遠景で選択肢のうちに入るエッジがでます。

P1130695-501.jpg
こちらは最小のF22です。エッジのピークはF5.6~F8のようです。


       P1130454-501_01.jpg
1%程度の樽型収差が確認できます。


P1130598-501.jpg
開放では周辺減光があります。

P1130599-501.jpg
こちらはF4。1段絞るだけで改善します。



P1130472-501.jpg
最短撮影距離の0.2mに近い画面です。

M4/3のフォーマットにつき、この焦点距離でのぼけは寄らないと大きくつくれません。


P1130513-501.jpg
F4時の画面です。逆光でもコーティングのためかヌケの良い絵です。


       P1130539-601.jpg
ゴーストは出るものかと、開放で無理やり出してみました。この程度なら気になりません。


P1130482-501.jpg
35判に直すと34mmになるレンズです。引きが得られます。

車輌が通れる道より。



P1130800-501.jpg
こちらだけWBはオートで設定しました。パースは付きませんが抱えを確保できます。




感想に入ります。



★雑感

 描写に関しては満足度は得られるものと思います。レンズの薄さに対して特段なにか犠牲にしているようなものはなく、バランスがとられています。
唯一、気にしたのはAFでの合焦にすこし間に余裕があるとストレスフリーになれるところです。急ぎたいのであればこれを使わず足の速いメインを使えばいいのです。


 メイン機で補えない範囲をカバーすべく起用しました。実際のところ、カメラを出す行為すら億劫になる場面でも易々と取り出せる点は大きなスチル機より優れています。

GF1の小ささといい気分転換になる組み合わせ。そこまで気にしなくていいので、大きな写真機に疲れた方にとってはちょうどよく出任せで楽しめました。


★持ち方考察

レンズの自重がない分、また、GF1の構造上持ち方に自由度がある。実用性は皆さまの発想と現場で補填されます。

       1967-501.jpg
オーソドックスに左手もちで人差し指シャッター (自撮りむき)

       1963-501.jpg
右手でがっしり掴んで親指でシャッター (ノーファインダーで身を乗り出せない場面など)

       1961-501.jpg
縦構図(このまま逆さでもってノーファインダーも)


最後にちょっと諸元
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
最短:0.2m
絞り開放:F2.8
レンズ構成:4郡6枚
絞りばね枚数:5枚(円形)





↓メーカーのページはこちら↓
https://www.olympus-imaging.jp/product/dslr/mlens/17_28/


INDEXページはこちら↓
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html


最終更新 2020/05/15



※取材(データ撮り)に関して
超望遠運用時の絶対安全圏(自身を中心における半径2・3mにおいて双方の危険が迫った場合は撮影の中止を目安とする範囲)の設定を事情に対して応用し、それに該当する人の密度が確認される場所においてはマスクの着用を徹底。よほどの事案でない限り人との会話は回避。
移動範囲は乗り慣れている範囲の鉄道路線を使用。休日の空気輸送に近い混雑率を逆手に取り、かつ、乗車密度の極めて少ない時間帯と列車を経験測から割り出して行程を設定(実際に1両あたり多くても15人程度しか乗車人員がなかった)し、厳密な撮影タイムスケジュールを構築しました。

屋外での行動上、昨今の事情を踏まえ厳に考慮し今回の撮影を敢行いたしました。


  1. 2020/04/27(月) 23:11:23|
  2. レンズの話題
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

レンズの話題 112本目 【Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D】


呆れるほどやることがありません。





D7X_0238-501.jpg
Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8Dです。

お借りして使わせていただいたので今回とりあげます。






_D7X1184-501.jpg
最短撮影距離(0.314m 1:1)で絞り込んだものです。F値はなんとF57。

接写は詳しい事情が「露出倍数」しか知らないため、露出計の出た目を見ながら、レビューに適した露出を選びました。



_D7X1188-501.jpg
F22


_D7X1189-501.jpg
F11


_D7X1192-501.jpg
F5(最大絞り)

D700で、4コマ同じものをF値を変えて撮影しました。最大絞りのF5では周辺減光が確認できます。





_DSC9504-501_01.jpg
ここから下はD850での作例です。

F2.8の開放にて。距離は2m弱だったと思います。


       _DSC0078-501.jpg
高い建物からF11。 ガラス越しでありますが、キレのあるエッジとコントラストです。

撮影時、「正体をここでみせるか」と感じました。


_DSC3605-500.jpg
絞りを開けた撮影でもメインが引き立てられます

撮影倍率が上がる関係で最大絞りがF3.5


_DSC3643-501_2020040122372804d.jpg
F5.6時。密度のある遠景のシーンです。

あえて左下、右下に情報を入れて試してみました。流れが解消しています。



img035-501_20200401223728839.jpg
Film:RVP50(+1)  GT-X830

F2で撮影したものです。0.34m付近で、最大絞りで撮影しています。




感想に入ります。


テイストはエッジが強くたたないAiAF系統でよくあるタイプの絵です。レンズが変に先走らないので接写のほか、遠景や普段使いでも多くのシーンで楽しめます。

マイクロニッコールと来て想像は出来ていましたが、F値ごとでコントラスト、シャープネスの大きな変化は確認した限りでありません。周辺減光はあります。


マクロに限らず、実力のある玉です。中望遠域の単焦点レンズでベンチマークにもよさそうです。


しかしあまりにも感想が出ませんでした。


メーカーのページはこちら↓
https://www.nikon-image.com/products/nikkor/fmount/ai_af_micro_nikkor_105mm_f28d/



最後にちょっと諸元
Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
最短:0.314m(1:1) 0.5m~0.45mの間(1:3付近)にフォーカスリミッターあり
絞り開放:F2.8(撮影距離が短くなるに従いF値の数字が増える)
レンズ構成:8郡9枚
絞りばね枚数:7枚

最終更新 2020/04/04

INDEXページはこちら↓
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html


↓「続きを読む」からは同一のシーンによる『F値ごとの変化』がご覧いただけます

続きを読む
  1. 2020/04/03(金) 22:27:29|
  2. レンズの話題
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

レンズの話題 111本目 【NIKKOR-S・C Auto 55mm F1.2】


レンズのレビュー順が前後しております。記事の纏めやすさから1本が踊り出ました。










_DCC2993-501.jpg
NIKKOR-S・C Auto 55mm F1.2です。

D850でお椀のフタをとるように見ていきます。



_DSC4834-501.jpg
まずは開放での画面。標準系の域でありながら、浅い被写界深度で遠近比を作っています。


_DSC2572-501.jpg
絞ったF5.6です。四隅までくまなく解像します。


_DSC4805-501.jpg
こちらはF8



       _DSC4977-501.jpg
3つ続けていきましょう。 開放のF1.2

       _DSC4978-501.jpg
F2
中心のみ解像していき、周辺減光がすこし解消します。

       _DSC4982-501.jpg
F2.8
四隅を除いて解像。減光もさらに減ります。



_DSC4802-501_01.jpg
こちらは開放で最短付近まで寄ったもの。


_DSC4807-501.jpg
こんどは逆光のシーン。F1.2

_DSC4806-501.jpg
こちらはF5.6。F値によって出方が変わります。


_DSC6548-501.jpg
F5.6より先へ絞り込むと安定の絵を吐き出します


_DSC4993-501.jpg
被写界深度の取り扱いで望遠レンズのように見せることもできます。

大体「スタンダード」で作る中、このカットだけピクチャーコントロールは「ビビッド」です。

_DSC9406-501.jpg
思い付きでどんどん使っていくと楽しいレンズです。






感想へ行きます。

満足度が高い玉です。何もないように見えてコンテンツ力があります。

50mm F1.4よりも強くクセがあり、そのために広角から望遠まで知識をフルで使います。
どこまで握り、掴み、引き離し、押し込み、距離をとり、、、圧縮と引き(パース)の関係が判らないと収差に目が行きがちになり、これを使う意味が解らなくなってきます。

体感で構いません。『どのF値がどの効果を作り、どれが有用で、目的に近づけるのは何か』


若いF値では崩せて、絞り込めば固められる玉というわかりやすい部類で、それ以上のものは難解な通り道から見つかります。そもそも、節理がわからない場合は不良品と勘違いしても不思議はありません。

F値ごとの傾向は
   F1.2:中心すらエッジが出ない
   F1.4:中心がごく僅かに解像する傾向がある
    F2:中心の解像が確認できる
   F2.8:四隅を除いて解像力が向上する。
    F4:周辺減光がさらに減少する。ごく四隅を除いて解像
F5.6~F8:エッジのピーク?
F11以降:ピークの外で絵は安定するもののエッジが少しなくなる印象


要約すれば難しいのです。

また、購入からしばらく経ち、インプレッションが使い込んでいくうちに霞んで見えた点も今回は敗因と考えております。

Ai NIKKOR 55/1.2から規格2本目。前回の玉は容赦のない堅さで、本レンズはしなやかで固い玉でした。


最後にちょっと諸元
NIKKOR-S・C Auto 55mm F1.2
最短:0.6m
絞り開放:F1.2
レンズ構成:5郡7枚
絞りばね枚数:7枚


最終更新 2020/04/04


INDEXページはこちら↓
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html


↓「続きを読む」からは同一の被写体による『F値ごとの変化』がご覧いただけます

続きを読む
  1. 2020/03/21(土) 23:09:41|
  2. レンズの話題
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

レンズの話題 110本目 【Ai AF Nikkor 300mm F2.8S(IF)〈NEW〉】


2020年1発目 満を持して。



_DCC3380-601_01.jpg

Ai AF Nikkor 300mm F2.8S(IF)〈NEW〉 です。1年前に購入した超望遠レンズになります。





_DSC5187-501_01.jpg
まずはD4で撮影したものから。

1段絞ったF4時の画面。引きでも浅い被写界深度が目立ちます。


       _DSC9821-501.jpg
絞り開放、手前ぼけの画面です。ピント位置からは60m~70m程度の距離とおもいます。


_DSC9836-501_01_20200121221254299.jpg
10mもないピント位置より。F2.8

_DSC9835-501_01.jpg
こちらはF4です。


_DSC9691-501_01.jpg
密集している場所での近寄った絵は苦手のようです。


_DSC2259-501.jpg
4コマ続けていきます。F2.8

_DSC2258-501.jpg
F4

_DSC2257-501.jpg
F5.6

_DSC2261-501_20200122104606b30.jpg
F11
これの前後が描写のピークのように思えます。

開放より遠慮なく使える頼もしい描写です。光量落ちも含めると安定はF5.6まで絞ると安心できます。





_DSC8424-501.jpg
ここから下はD850でのレビューです。

F5.6時。京急の赤い塗装と線を惜しみなく描いています。


_DSC2916-501_01.jpg
F7.1。ステンレス車でもう1カット。


_DSC6334-501.jpg
F値の効果で雨の日でも1/8000secがISO8000で賄えます。


_DSC2565-501.jpg
F2.8開放で、強い光源でのシーン。
初めて見るタイプのハレーション、ゴーストです。

_DSC7655-501.jpg
光源を直撃で入れずに逆光向きでの撮影シーン。F4で5000Kです。


_DSC8278-501_2020012212385032f.jpg
300mmはF値をつかいながら、「手前」と「奥」を多く抱えることができます。ほかの超望遠レンズにない特徴です。




▼感想へ入ります


★ファーストインプレ・持ったフィーリングなど

 未レビューや味見も含めれば本レンズは6本目のサンニッパになります。絞りリングを備え、銀塩機から最新のデジタル機まで、Fマウントであれば機体を選ばない貴重なモデルです。

扱い慣れてしまったところもございますが、持った感触は「スッと持てるスタンダードな重さ」です。手持ちでまずこれが重たいと感じてしまうのならば、少し慣らし運転をしながら鍛える必要性が出てまいります。

購入してすぐ、D4とのマッチングでのファーストインプレは「きついなこの玉、ニューニッコールかよ」で、極度のコントラストの出迎えが印象でした。とにかくねじ伏せてくるような色使い。被写体を選ぶタイプかもしれないと思いました。
D850とでは解像力でなにか気にしたことは現在ではなく、夜間のほか、常用感度内のISO64で日中から浅い被写界深度を多用するなど、開放から容赦なく使っています。

 AFの信ぴょう性は確保がなされ昼行であれば概ね拾ってくれます。
さすがに0.5秒以下の早さや、夜間の素早い対応が求められる動体、本命で使うかどうしようか迷った場合など、少しでも躊躇いがある場合は使わずに置きピンも確実に視野です。これは幾度も試運転をし、レンズとの信用を構築しなければならない部分であります。結果を経てモノのせいにすることは叶いません。1つの選択で掛け替えのない大事なものを振り回すことになります。




★大きさ比較
 
ここで本レンズ格納時の大きさをみてみます。

_DSC7909-501.jpg
左から順に
◇ 本レンズ
Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm F2.8D ED 〈NEW〉(フード格納時)
EF35-350mm F3.5-5.6L USMとEOS5D MarkⅡ
◇ EF28-70mm F2.8L USMとEOS-1D Mark IV

口径のあるサンニッパ系は、格納時の全長が70-200mm F2.8系統ほどの長さかすこし足が出る程度の長さになります。
太さがあるので大き目のカメラバッグで運用すると無難です。筆者はマンフロットのバンブルビー220等に詰めて運用しています。




★左手の使い様

 AFのついたサンニッパにつき、今まで取り入れなかった方法を一つこちらで取上げます。
こちらは主にAiAF80-200mm F2.8D NEWで扱っていたやり方で、右手は通常通り、左手はズームリングの操作を終えた状態で順手でレンズフード付近を持ちます。ひとまずはこの状態で先端からカメラ本体で遊びが殆どなくなります。

KIMG1408-501.jpg

画像のように先日、銃器で似たやり方で「ソードグリップ」という言葉を目にして思い出したように本レンズでも実践しました。逆手でヘリコイド付近をもつ方法よりは、ねじ込みフードのネジを薬指にかけて持つことにで左手が遊ばなくなりました。こちらが慣れれば扱いやすく、1、2度ズレたら破綻するような精度が必要な場面では、ブレを抑える効果が確認でき、集中力に変えることができました。

しかしながら弱点も抱えており、左腕を伸ばすようにして持った上、本レンズの重量を食い止めるように支えなければならない点は、長時間のホールドが少々厳しくなる事実につながります。得られる恩恵がすぐに判ったので、慣れるのは容易で早かったです。



★夜間の鉄道写真

 FXフォーマットの高感度耐性がある利点を活かし、夜間を走行する鉄道のシーンを撮影できるようになりました。特に、編成写真で扱うノウハウの延長ともなる走行シーンとなれば、ヘッドライトによる強光源の問題が出てまいります。追い打ちをかけるようにハイビームで場面に出くわす事態すらあり得ます。ハレーションを味方につけて露出を半段稼ぐ作戦を試みたり、面を避けてミドルレンジに切り替えて振ってみたり、欲に対しては壁を越えていくような行為とも考えます。

しかし、運用、時間帯、被写体の特徴を鑑みたとき、避けて通れない場合もあります。時刻は迫る中、撮り手が持つのは今あるだけの力とリソースがロクな武器になります。


_D7X9587-501_02.jpg
F2.8(開放時)


_D7X9650-501.jpg
F3.2(開放から0.3EV絞り込んだもの)
※どちらもD700 ホワイトバランスは2コマとも 4450K マゼンタ+1.5段


_DSC2836-501.jpg
F2.8(開放)

_DSC2839-501.jpg
F4(開放から1段)
※どちらもD850 同じ列車で3900K マゼンタ+2段

左下の、光源が当たっているバラスト付近に注目です。F値だけを動かしたので露出1段分の差がでています。



AiAF-Sサンニッパや、シグマのサンニッパを運用していた2013年度では理屈がまずわからず、何年かにわたりちょくちょく使わせていただいたAi-Sサンニッパでは絞りリングによる1段刻みでこれに触れる機会はありません。

今回はここが最大の気づきで、筆者としても「何故いままでこれに気づけなかったのだ」と少々どころか落ち込みました。これでは機体とレンズに命が預けられません。

次への大きな布石が見つかったようにも思います。



      KIMG1620-502.jpg
重心は極端ではありませんが、足下に立てて置く際は目を離さないように注意です。




最後にちょっと諸元
Ai AF Nikkor 300mm F2.8S(IF)〈NEW〉
最短:3m(フォーカスリミッター付)
絞り開放:F2.8
レンズ構成:6郡8枚(保護ガラス1枚)
絞りばね枚数:9枚
レンズフード:HE-6
フィルター径:39mm(内蔵式)
重量(g):2700g

情報の一部は、 双葉社 季刊クラシックカメラ特別号ニコンF100+ニッコールレンズ  1999年10月06日発行 による


INDEXページはこちら↓
http://untenteisya.blog.fc2.com/blog-category-22.html


最終更新 2020/02/15



  1. 2020/01/22(水) 22:58:59|
  2. レンズの話題
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

真価を見定めているもの 【Nikon D850】


_D7X8495-3400_01-501.jpg
発売は2017年09月08日。Nikonの創立100周年の節目にリリースされた機体です。

45.75MPのセンサーを積むD800シリーズの3代目で、常用感度はISO64~25600。減感でISO32、拡張ではISO102400まで設定が可能です。
前作のD810よりも連写性能の向上が加えられ、本体のみで秒間約7コマ、EN-EL18系統のバッテリーとバッテリーグリップMB-D18との組み合わせでは秒間約9コマの数字を実現しています。

運用開始から浅いので、書きかけやふくらましが不十分な箇所がございます。気づいたら増やしていきますので優しい心でごらんくださいませ。


▼投入経緯


 問題点であったのが当時在籍していたD4・D700・D7100の3台のうち、制約上において1台だけを現場へ持っていったとしたとき各々が弱点を抱えていたことにあります。ざっと以下の通り。

・D4では大がかりな撮影でなければ大きさでデッドウエイト。荷物をケチると派遣しないケースが多々ある。
・D700はバッテリーグリップ増解結で柔軟性があり最も筆者が扱い慣れているものの、望遠系のチョイスで難。
・D7100は第一に高感度が。重ねてDX用の標準レンズを用意しないと、広角側で攻め込まれた時に対応が遅れる可能性がある。


 もしも、携行していた機体で緊急事態が発生した場合はそれでやらねばなりません。割り切るという行為は無論とせずやれるものの、「この機体ではアレができない」のストレスは完全に払しょくができず少し嫌気になります。特に、撮影現場で持参レンズと現場が噛み合わず、美味しいところを逃してしまうところ。



 こうして昨今まで看過していたことも含めいろいろな気づきがあり、急激にカジ取りした結果が本機を投入を決意させ、発案から2ヶ月程度の時間を要しました。

「移動が多い上、荷物の制約が常にあり、望遠レンズを多く使い、かつ望むらくはF値の明るい玉」
となったとき、D7100で運用試験をしていた「×1.3クロップ」と、借りて試用したD800などで得た高画素機の実用性のチェックへ入りました。

 運用面においても参考にしたものがあります。35mm一眼レフが主流になるまえの報道陣が使っていたスピードグラフィックの運用のしかたで、『おおまかで抑えて後で要所をトリミングする』というものがあったと言伝で聞いたことがあります。
35判(ライカ判)のフォーマットと4×5のフォーマットでは情報量におおきな差があり、これまでも実習でつかったエボニーやトヨフィールドとニッコールの組み合わせでその効果を見比べ、高画素機で活かせないか考え付きました。


「これだ。FXフォーマットは使っていようと、そこまで自分は拘っていない。それでも持ち続けようとするのはレンズに帰結している。
有り余る力で揉み消せるほど器用なことが出来ないならこれが現時点の回答だ。」


こうして2019年 8月1日。資金の目途をへて本機はやってまいりました。




▼運用において


★ファーストインプレ
 手に入れる前より家電量販店で再三チェックしたものとしてグリップの掘りがあります。申し分なく、D700とは比較にならない握り易さです。こういった細かい点は他にも、プレビューボタンとFnボタンの位置、サブセレクターの使い勝手、グリップをホーム位置で握った上でISOボタン・録画ボタンに乗る右手人差し指のかかり、レリーズボタンの判定押し量と必要な力量...。

チルト液晶がD700・D4と続いて初実装。それゆえかD5000を運用していた高校生の頃の感覚を呼び戻す副産物を得ました。
大きさは扱い慣れたD700。D4へ少し近寄った高速連写。要約いたしますと今までの経験を具体化した「ぜんぶいり」の機体でした。


運用から日が浅いため感じたこと・確認事項など。運用していくにつれ、こちらは考えがころころ変わりそうなので箇条書きにて以下の通り。

▼クロップを多用し即応性を急激に引き上げた
こちらがもっとも欲しかったものです。
これを追記している最近の例で申し上げますと、

築堤を70km/h程度で加速中の対象(18m車8連程度の電車)を視認。AF-S24-120/4で50mm付近、引きで抑え、そのままクロップでテレ端(180mm相当)までもっていき前面をアップで撮影する。

録画ボタンを「撮像範囲」に割り当てると、押しながらダイヤルを回すだけで即座な焦点距離の変更が可能になるのです。重ね、要するにはトリミングをしているため、被写界深度の掴み、離しにも応用できる点が気に入っています。

2台のスチルカメラを用意し、あらかじめ露出を決めておくことが可能なら御の字です。しかし、常時これは叶うものでしょうか。
(書きかけ)


▼バッテリーグリップ増解結による小回りの段階選択・取り回し
こちらはD700とコンセプトは同じであり、本機で条件をクリアした状態でバッテリーグリップ MB-D18を装着すると、秒間約7コマから約9コマ連写へスピードアップが実現します。これはD3・D3Sと同程度の連写速度になります。シャッター音もそれに伴い変化し、ファインダー像の消失時間も少し短くなっているように思えます。

一方で、バッテリーグリップを使わなくとも、秒7コマでの連写速度が出せるために、単独での運用で荷物の削減もさせつつ動体を撮影するための十分な速さをより確保しています。



・RAWデータのサイズ変更が可能になった点
・AFの進化に伴い信憑性の向上(特に中央1点と両端)

・チルト液晶
・面倒になったらオートでもいいかと思えるWBの正確さ
・バッファは14bitRAWとLサイズ画質優先JPEGで19コマで、ISO6400以降は15コマ。復帰は早く気にはならないが170MB/sのSDカードでは詰まる場合がある。
・DK-19を展開するとメガネをしたままでは四隅がケラれる。
・スマートフォンやタブレットに画像を送信できるSnapBridgeが便利
・常用最低感度 ISO64はわりと使う。
(書きかけです)

★懸念点
 いちばんの懸念は、本機の速さとやれることに慣れてしまい、2台もちでいく際の役割分担を予めハッキリ取り決める必要があるというところ。また1台で概ね駆けずり回ることが出来てしまうために、いつまで持たせることが可能か心配である点もあります。どこかの記事で見た「2台ほしい」という記述はこのことでしょうか。

かなり間(ま)を考えなくてはならない点があったりします。ここは慣れ。



_D7X8474-3400-501.jpg
高架化工事が進む京成立石駅を見つめる筆者のD850


☆これからD850を手にしたい方へ☆


まずは一定期間を現場で扱ってきた2台から。

▽D700から乗換える場合
 筆者を知る読者の中ではもっとも気になる部分ではないでしょうか。
D700は、発売から本機の登場まで9年の歳月が経過しました。その間は純粋にコンセプトを受け継いだ機体が登場することなく、地団駄の方もいらっしゃったと思います。筆者も致し方なしにD4へ主力を移したところがあります。

筆者の考え方は、純粋に画素数を抑えてフィーリングが欲しい方は一桁機が選択肢。
本機へ行く場合は『運用システムをD700からなるべく変えないで新しい筐体と+αがほしい方向け』と考えます。

 たいへん気にするであろう画素数においては、RAWデータのサイズ変更が可能になったために、45.4MPのフルパワーのほか、12bitロスレス圧縮RAW限定で25.6MPと11.4MPへパワーダウンも可能となりました。
D800とD810に見向きでもなかったのはファイルサイズの懸念であり、チラシの裏にプリントしても憚られるような、至極どうでもいいカットを36.3MPのRAWデータで毎度残すような真似をしなくていい点が非情にも好感です。いちいちRAW記録をON/OFFに切り替える作業も、戻し忘れによる撮り逃しで泣くリスクを考えればシャク。筆者としてもここの自由度が投入の敷居をおおいに低くする結果となりました。

諸元で現れない2台の差としては在来線特急(ブレーキング)と新幹線(アクセルワーク)の差。外身はほぼ一緒で中身が別物と申し上げておきます。
完全に慣れ切った玄人向けのような仕様の差を感じてしまいます。高感度もISO12800程度までは扱えるため1段と少しは上、屋外での稼働時間にも差が生じます。
こちらも見極める点として、撮影から画面へすぐ再生させるのにD850のほうが待たされてしまうところは、D700の分と一つだけ確認しました。(2台とも14bit非圧縮RAW+画質優先LサイズJPEGで比較)

 どんなデジタルカメラでも当てはまりますが、最低でも「露光時間の原理や実用に限った上でのレンズのアレコレ」、「被写界深度の読み方とピントの作り方」、「絵のヌケの読み方」 だけ頭に入れておけば怖くありません。高画素機故にシビアになりますが、時間を割き、落ち着いて知ることを覚えていれば気づきが返ってきます。

2台の大きさはD850がひと周り大きいか程度です。乗換えや主力交代でのカメラとしての「入りやすさ」では取っつきやすいモデル同士です。


▽D4から乗換える場合
 鉄道を撮るにおいては秒11コマ連写は命です。置換えは避け、残して買い増しがもっともベストです。
EN-EL18系統の充電池と、バッテリーチャージャーのMH-26はMB-D18の投入を視野にしている場合は流用ができます。D4は耐久性に優れるため予備機としても、ここぞという時は真打にもなれる機体でもあります。

本音といたしましては『力のD4』に対し、『技の本機(D700もこの部類)』であると考え付きました。D850とて条件がそろうとだせる秒間9コマがあったとしてもコンセプトはまるで違い、性格や体質は別なのです。


筆者は緑で懲りたので掃きました。


▽ゼロスタートで投入する場合

発売が10年は経過した機体でD3XやEOS5D MarkⅡなど、20MP越えの機体を見た時、本機の持ったポテンシャルで送れる選手生命は長い期間があるものと考えます。作業環境、運用環境と相談し、一考かもしれません。

購入してしまった際は説明書を必ず読み、パソコン環境とも相談しながらゆっくり慣れていくプランを強くおすすめ致します。





▽今後は・最後に


 投入時からの構想としては、もしD850を主力から下ろすことになったとしても、秒7コマ連写やクロップによる画素数の余裕を活かし、予備機や1.2クロップメインで扱うなどのデチューンも視野にしております。京急2000形・2100形がヒントになりました。



2020年05月04日現在、中古相場は24~27万円程度です。リリース時期も見ると現行品として新品へ行く手段もありです。



_DSC0324-501.jpg


_DSC0324-501_01.jpg
最後にこの1カットを。200km/h以上でている 上り『のぞみ』から遠景を狙ったものです。
上が概ね100%等倍のものを3:2比でトリミングしたもので、下が撮影時の無調整。Lサイズ14bit非圧縮RAWで記録。

レンズはAF-S NIKKOR 24-120mm F4G ED VRを使用。情報量の参考に。

 
本機はD5000から数えて4台目となる新たな旗艦機として最前線での活躍を予定しております。D4とトレードオフになった部分は、他で補填しつつ、クロップの即応性とモジュールの更新で得られた信憑性とで、露光時間の向こう岸を見続けてまいります。



↓メーカーのページはこちら↓
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d850/


最終更新 2020/05/04


↓『続きを読む』では、より詳しい作例を貼っております(気が向いたら増えていきます)

続きを読む
  1. 2020/01/10(金) 22:59:57|
  2. 機材インプレ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

プロフィール

放問者

Author:放問者
御アクセスありがとうございます。

鉄道撮影と駅訪問を主体に活動中です。
今日も、きっとどこかの線路脇にいます。

レンズの作例は、
カテゴリ内の『INDEX』からどうぞ!!

Party now(2020/04/17)
Body
・D850 × MB-D18
・D700 × MB-D10
・D7100
・F2 Eyelevel(black)
・F-501

・Konishiroku Pearl II
・LUMIX DMC-GF1


Lens
・GN Auto NIKKOR·C 45mm F2.8
・NIKKOR H Auto 50mm F2
・NIKKOR-S・C Auto 55mm F1.2
・NIKKOR P・C Auto 105mm F2.5
・Ai AF Nikkor 300mm F2.8S(IF)〈NEW〉

・Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D(借入中)



・AF-S NIKKOR 24-120mm F4G ED VR
・Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm F2.8D ED〈NEW〉
・Ai-S Zoom-Nikkor 35-70mm F3.5
・Ai-S Zoom-Nikkor 80-200mm F4

・LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.
・M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
・COSMICAR TELEVISION LENS 25mm F1.4
・Industar61 52mm F2.8

Scanner
・EPSON GT-X830

Lens testing 1

Twitterもやっております。フォローはお気軽にどうぞ
ID:@untenteisya_

ブログ内の画像の転載は認めておりません。

最新記事

カテゴリ

未分類 (8)
写真機とレンズ (147)
レンズの話題 (113)
INDEX (1)
機材インプレ (27)
比較小話 (6)
写真の効能書き (19)
べんりなもくじ (1)
撮影報告 (374)
JR系統 (122)
京成とその直通先 (134)
名鉄 (4)
東武 (37)
小田急 (7)
東京メトロ (4)
新金線関連 (45)
中小私鉄・三セク・軌道線 (20)
その他コンテンツ (305)
作品といえそうな作品 (58)
停車場目録 (70)
乗車メモ (4)
つまらない話 (89)
どこどこに居ます (54)
あの日、あのとき (30)

カレンダー

04 | 2020/05 | 06
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

月別アーカイブ

最新コメント

リンク

このブログをリンクに追加する

検索フォーム

FC2カウンター